2024年2月14日水曜日

オシ16のキットについて

 オシ16の車体キットですが…。

ブラスキットならFUJIモデルが出されていたのですが、再生産の声は聞こえず。
ペーパーキットは数社から出されていますが…。うちの内装キットを入れようと思うと相当苦労しなければならずで。

じゃぁうちでも作ろうかと思案しているのですが。
ブラスキットを作ろうと思うと考えられる手段はレーザーカッターという手段がるのですが、コンマ4ミリ程度の真鍮板を切り出すにはかなり高出力の物が必要で。となると、プラズマカッターとなるのですが、工房にはプラズマカッターはなく、とても高価で無理なわけで。

ほかの方法で工房内にある工作機械はCNC彫刻を使ってエッチングキットライクなものはできそうですが、作る側から考えるとハードルは上がりますよね。ブラス客車は重くなるし。

というわけで、いろいろ考えたわけですが、3Dプリンターを使ってやってみようとモデリングしています。ただ、このオシ16は情報が少なく、手持ちの図面は文字がつぶれている箇所が多く、正確な寸法がわからない部分があるんです。内装シールやインテリアキットはFUJIモデルさんのキットに入れるように作っているので、できればFUJIモデルさんのサイズが踏襲できればいいんですが、このバランスが難しい。

いろいろ試行錯誤を何度も繰り返して、ここまでモデリングができました。

現在発売中のFUJIモデル対応インテリアキットにあるキッチンが使えるよう、キッチン部分もこのキットに合わせて微調整をしています。


テスト出力ができるまでできているのですが、問題は出力後の反りです。
3Dプリンターの光効果樹脂も日々進化していて、出力後の反りがほぼ出ないというものも出てきています。うまくゆけばいいんですが。

2024年2月11日日曜日

きづ模型工房の直販サイト、Yahooオークション店で絶賛販売中です

きづ模型工房店舗情報! BASE店 Yahoo店ともに開催しております。

 Maxモデル 特別急行【燕】9両セットに使うことができるインテリア9両セット
ほぼ1セット分割安になっているお買い得商品です。この機会にいかがでしょうか?

スハ43系 ボックス座席(中用) | きづ模型工房 (doubleroof.handcrafted.jp)

Maxモデル 特急【富士】ある日の編成9両用のインテリア9両セット

こちらの商品も9両用で8両分の価格と、とてもお求め安くなっております。

特急【富士】ある日の編成 9輌 インテリアセット | きづ模型工房 (doubleroof.handcrafted.jp)

スハ43系ボックス座席(隅用は左右1ペア、中用は一つ)それぞれ10個セットです

スハ43系 ボックス座席(中用) | きづ模型工房 (doubleroof.handcrafted.jp)

スハ43系特ロリクライニング座席 10脚セットです

これは実物と同様背もたれがリクライニングできるタイプと、固定のタイプがございます。

スハ43系 特ロリクライニング座席 | きづ模型工房 (doubleroof.handcrafted.jp)

なお、きづ模型工房特製完成品車両は、マニ31、カニ37ともに完売となりました。
お買い求めになられた方、誠にありがとうございました。

スタッフ一同、心よりおまちしております。


2024年2月6日火曜日

スハ43系ボックス座席と特ロ座席の制作

スハ32600系列(おそらくスハ32800系列も同じ)の座席シリーズも特殊なものを除いて製品化できてきたと思います。

オハ31系も少しではありますが、製品化したので、そろそろもう少し時代を現代に近づけてみようかと思い、スハ43系の座席を作ってみようかと考えた次第です。

スハ43系の座席はまぁスハ32系と座ほど変わりはないのですが、見た目で大きく異なるのは背板の角にある「握り手」でしょうか。

まぁ図面をよく見ると背擦りの角度とかも研究の成果が表れているようですね。なので新たにモデリングしないとダメでした。


ということで出来上がりました。このタイプの座席は確かアダチ製作所さんがプラの座席を出していたと思うのですが、一体成型なもので、塗装の塗分けが大変なんですよね。

うちの製品のほとんどが本体とモケットを別パーツにして面倒な塗分けがいらない仕様なんですが、これももちろん、背擦りと座布団は別パーツで、塗装時の塗分けが必要ないです。

ただ、ひじ掛けの部分は別パーツにすると逆に面倒で、これ位ならサッと塗装できるので別パーツにはしていません。

カット可能なロングシートなんかも出せば、もしかしたら気動車とかにも使ってもらえるんだろうか…。でも背板の握り手がアルミの輪っかみたいなやつで、やっぱり別設計したほうが良いのかな。


で、特ロのリクライニング座席。
本体とモケットを別パーツにする際、どういう構造にしようか図面とにらめっこして考えるんですが、割と簡単な構造でリクライニング可動型ができるんじゃないかなぁとモデリングしてみたところ、まずまずだったので、出来上がりました。

動画はテストショットの一発目の動画。リクライニングの構造はいいんですが、座布団が不安定なのが気になります。


なので座布団の部分をスライドさせる所でクリアランスとか何度も試行錯誤して出来上がっています。


塗装して組み上げてみました。パーツ構成は本体と背擦り、座布団に加え、塗分けが面倒なヘッドレストも別パーツにしました。ヘッドレストを別パーツにしたことで、たくさん組んでも、見た目がそろってとても奇麗に見えます。今回はモケットが明るめの色で、本体はグレーなので、白い樹脂を用いてヘッドレストは塗らなくてもよいように考えました。最初はひじ掛けも別パーツで作ったのですが、逆に面倒に感じたので、ひじ掛けはちょこっと縫って頂くというコンセプトです。

右側がリクライニング可動タイプです。左側はリクライニングを殺して固定しているタイプです。スロ54でも1両に24脚あるわけで、すべてリクライニング可動タイプにすると組むのも面倒で、24脚のうち、何脚かをリクライニングさせればいいんじゃないの?ってな感じで、2タイプ用意しました。

1パックに10脚詰めで1,500円となります。スロ54だと3パック必要になります。3パック中1パックをリクライニング可動タイプにすれば頃合いもいいかと。

まぁ何脚かは失敗や気に入らないものも出てくるでしょうし。余りは予備ということで。

よろしくお願いしま~す。



2024年1月16日火曜日

1/87サイズの3等座席

Maxモデルのインテリアシリーズを作り続けているのですが、たまに「1/87サイズのインテリアを作ってくれませんか?」と依頼があります。

1/80サイズの物を92%縮小でプリントすればと簡単に考えがちなのですが、2次元の印刷とは異なり、そう簡単にはできないんです。まぁ、2次元でも線がつぶれたりしますが、それと同じことが3Dでは如実に起こってしまいます。

それは「造形不良」と「変形」です。3Dプリントの世界はほんと日進月歩で、数か月で世界が変わってしまいます。一昨年に比べて、解像度の向上や樹脂の開発は全く違う世界になっています。

それでも限界はあります。特に今回の3等座席の場合、1/80サイズでも造形に不安が出ている状態なので、これをさらに縮小してプリントなんて。。。

と思っていたらできちゃいました。ってよく見たら出來てないですね。真ん中奥の座席の足がプリントされていません。やはり細すぎなんですね。でもまぁこれ位ならなんとかなるでしょう。


1/80と区別するために1/87物には87の立体数字を入れています。こんなところに手間をかけるんだったら他をちゃんとしろや。って思わないでください。足の造形不良は歩留まり的にどれくらいか見て少ないようであれば販売したいと思います。

Maxモデル 特急「つばめ」のインテリア制作に入りました その③ スイテ37020

 次はスイテ37020です。

「或る日の富士」でスイテ37000を作っているので、苦労せずできました。

スイテ37000とは異なり、座席の区画がコンパートメントに代わっているくらいですね。コンパートメントのスペース確保のために、展望室とサロンが縮小されています。その分展望室の窓幅も狭くなっています。模型的には「行灯」が目立ちます。

コンパートメントの部分は寝台にも使えるよう設計されたとありますが、要は一等寝台をまんま使って簡略化したというほうが良いんじゃないの?

なので、コンパートメント部分はマイネの物を持ってきて、座席もマイネの物を使っています。展望室のソファーはスイテ37000では藤椅子だったらしく、それば塗装で済ませていたので、スイテ37000のソファーをそのまま塗装違いで表現。

問題はサロンの回転椅子です。写真ではスイテ37000とは異なるものの様に見えてしまうのですが、図面的にはスイテ37000と同じ椅子が書かれています。こうなれば「当時にタイムスリップしてスマホで写真を撮ってこよう」なんて無理なんで、スイテ37000は頭とひじの部分だけカバーがかけられていて、スイテ37020は「スッポリと収まるカバーが作られた」と勝手に解釈しました。なので、同じ回転いすを使っています。

スイテ37000にはバーカウンター見たいなものがあったのですが、スペースの関係でそれがなくなり、サロンと展望室のドアーが中央になったので、書棚も左右分割式なものに改められています。

前のブログで、プラの窓パーツを隠すとか書いていますが、アップの写真を撮りました。


こんな感じです。窓パーツの厚みを殺すレーザーカットの台紙と、シールと車体との位置関係が少しでも狂うとダメな部分です。これを合わせるのが一苦労。どころか相当苦労しています。今では経験値があるので、割と一発で合わせられるのですが、「或る日の富士」の最初のころは何回もやり直ししていました。
レーザーカット台紙で使っている紙も変更しています。新しいほうがシールを張った時の質感がとても良いです。

仮組したインテリアです。展望室のソファーはスイテ37000と色を変えて表現しています。サロンの回転いすは本来ではすべて白いカバーがかけられているのですが、それだと面白くないので、スイテ37000と同様、濃い赤いベルベットに頭とひじの部分だけカバーが掛けられているという表現です。左右に分けられた書棚もちゃんとモデリングしています。左にチラッと見えているのがコンパートメントの部分です。


お決まりのカタログショットで締めたいと思います。

Maxモデル 特急「つばめ」のインテリア制作に入りました その② スハニ35650

 Maxモデルの戦前客車シリーズのインテリアキットを製作しております「きづ模型工房」です。笑

とまあ、「或る日の富士」をコンプリートしたので「つばめ」のインテリア制作に入りました。スシ37740とスロ30750は富士と被るので、作るのはスハニ35650、スロ30800、スハ32600そしてスイテ37020。この4車種。

面倒なんで一度に作っちゃえって頑張ったのですが、ファーストショットを仮組みすると色々と欲が出てきて、結局スハニ35650でずいぶん時間を使ってしまいました。

苦労したのが荷物室の木目。客室みたいに装飾された内張りなんてしてませんから、木がむき出しなんですよね。これをどう表現するか、相当悩みました。

ファーストショットを仮組みした感じ。客室は従来シリーズと同じ仕様ですが、荷物室の部分は「淡緑色」のべた塗りな感じで仕上げていました。

まぁ、これでも良いかもしれないんですが、なんか物足りないというか、これだと塗装したのと変わらんじゃないの?と疑問がわいていたのも事実です。木目柄を淡緑色に変換したものをイラストレーター上で貼っては見たのですが、かなり「諄い(くどい)」んです。なんかいい表現方法はないのかなぁと模索して時間が経過していったわけです。


で行き着いたのがこれ。木目はやめて立体感を持たせた帯をまとわせてみるとまぁいい感じじゃないの?ついでに戸袋と床の格子もレーザーカットで作っちゃいました。
同シリーズではデッキ部分の内壁は作っていないんですが、荷物室のデッキ部分は車掌室と一体になっているので、妻板の内側を表現しないと面白くないんで妻板の内側と車掌室の出入り口の内側も作っちゃいました。

「或る日の富士」のシリーズのカタログショットを撮るために組むんですけど、仕切り板をレーザーカットの床板に固定したものを車体にはめ込むとき、デッキの部分を上に曲げてあげないと装着できないんですよね。
Maxモデルのシリーズは屋根も外せるし、床板も外せる仕様なので、うちのインテリアを仕込んだら車体を外して眺めてみたいじゃないですか。と僕は思うんですけどね。そういう時、デッキの床部分がどうしてもネックになるんです。なので、「つばめ」のシリーズは床板のデッキ部分は別パーツで、デッキ部分は車体側に貼り付けて、デッキ間の客室部分は床板に固定する仕様にしました。これで床板の付け外しが簡単になりました。

そうなると、このスハニ35650の車掌室部分がネックになるんですが、スハニ35650に関しては、車掌室部分は車体に固定する仕様にしました。
客室内側は同シリーズ同様、窓ガラスのプラパーツを隠す構造になっています。なので、とても良い雰囲気を演出しています。こういうところがちゃんとできていれば、室内灯を入れたときの明かりの暖かさというか柔らかさというか、そういうのが出てくるんですよ。


ってなわけで、カタログショットの写真を挙げておきます。この座席、クリアーブラウンが濃すぎです。もう少し薄めのほうが良いかな。モケットももう少し明るくてくすんだ感じがいいのですが、そうすると「エメラルドグリーン」な感じになってしまうので、なかり難しいですね。人が座った後の「ヘタリ感」を出すのもいいかもしれません。







Maxモデル 特急「つばめ」のインテリア制作に入りました その①座席

 っていうか、すでにできているのですが。

昨年末くらいから、スハ32系3等座席のモデリングに入ったわけですが、思いのほか難儀していました。どの座席も座席の幅は図面通りのスケールサイズでモデリングしています。


ファーストショットの写真です。モケットは別パーツでモデリングすることは決めていましたが、3等座席の初期型Type-A(一番右のやつ)の背ずりの部分はモデリングの段階から背板が薄すぎてモデリング出来ないだろうと抜いていました。この時点のオハ31タイプはなんちゃって仕様です。見ての通り、背板が薄くなりすぎてヤバいですね。
モケットの座布団の部分はよいのですが、背ずりも薄すぎてプリントの50%くらいは使えないという有様でした。

オハ31はなんちゃって仕様(最初は手元に詳細な図面がなかった)だったのですが、書庫を物色していると何と、資料を発見。あまり詳細ではないけれど。。なんちゃって仕様から、正規のサイズでモデリングをしました。
背板部分はスケールサイズでモデリング出来ないので、少しオーバースケールにはなりますが(とはいっても0.2ミリくらいだけど(ただ隅用は0.5ミリ))厚めにモデリングしなおしました。

モケットの背ずりも少し厚めにモデリングしています。厚さはユーザーさんの好みの厚さにサンドペーパーで削って貰おうという魂胆です。

戦前2等リクライニング座席がこのシリーズの発端なわけですが、戦前2等リクライニング座席は本体(台座)の上にモケットを乗っけるだけの仕様で、組み立て時に位置決めしずらいと私自身感じていましたので、今回の3等座席や乙式2等座席よろしく、同じ仕様にモデリングを変更しています。新規注文分から新しい仕様になります。

ちゅう分けで、塗装してみたのですが、3等座席のあの「緑」は難しい。。
本体の塗装はMrカラーの43番(ウッドブラウン)にGaiaカラーの46番(クリアーブラウン)をかぶせて塗装しています。木の感じはクリアーブラウンの重ね具合で調整しています。なのでクリアーブラウンはかなり薄めて吹いています。
でも、モケットの「緑」が全然だめですね。(´ε`;)ウーン…

2023年12月7日木曜日

天賞堂製 C53 へのDCCの搭載 果たして不規則なドラフト音はできるのか?

 工房には2両のC53がざいせきしているんです。

1両は流線形の43号機

もう1両は3シリンダーを再現している97号機

工房のレイアウトはDCもDCCも両方走らせることができるのですが、3シリンダーの音を知らない自分にとっては、このC53の音を何とかDCCで再現したいなぁとながーいこと考えていたんです。どっかから出さないかなぁとか。

Youtubeでテスト走行の映像も見たりしたのですが、経験のない私が聞いたことがるのは「高槻ー兵庫間」で復活運転したソノシートの音くらい。これも安増鮮明じゃないんです。C53の構造上から「こんな音なはずがない」とずっと思っていました。

DCCのデコーダーはESU社で揃えているのですが(訳あって)ESU社は自社のHPに音のデータを沢山公開しているんです。そのすべてがハイクオリティー。

ここになんかないのかと、ずっと見ていたのですが、ふとしたことから日本型の汽笛のサンプルが入っているのを見たころが昔あったのですよ。そういうこともあって、蒸気のデーターを片っ端から聞いていたのです。

どうしても見つからなかったので、テンプレートから削除されたのかと思って何気なく、アメリカ型蒸気機関車のデーターを見ていたら。。。

収量くされている汽笛の中に、省型蒸気の音そっくりな汽笛を選べる機関車があったんですよ。しかもそれはThree Sylindersとなっていて、大喜びでダウンロード。

聞いてみるとウーバーイーツっぽく「いいんじゃない」だったんです。
ブラスト音も申し分ないくらいの迫力。使えないサウンドスロットも多いけど。

で、このデータに、自分がやまぐちで録音していたC57,C56の様々な汽笛をアドインしてみました。

すんばらしい!!

私の聞くC53の音は大昔の記録映像。「信号設備」という名称でYoutubeで見ることができます。そこにC53がたくさん出てくるのですが、その音が私の思うC53の音で、できたデータはそれに近かったのです。

流線形のC53はエンジン自体に搭載スペースが多くあり、デコーダーからスピーカーまで、全て収まりますので、気炭間に追加のケーブルは全く必要ないです。

ただこの状態で、設定を詰めても、3気筒の音は等間隔でしか鳴らすことができません。Loksoundは動輪一周の時間からブラスと音を何回鳴らすか、、という事までしかできないんです。ということで。。

コンタクトホイールの切片の所に穴をあけ、そこにネオジウム磁石を埋め込みました。
スイッチングICはその近くにインストール。LokSoundとは3本のリード線を半田付けするだけ。これでコンタクトホイールの同調に従ってくれます。

さて、次は3シリンダー再現機の97号機。再現するためか、ウェイトが少なくて少し軽いんですよね。そこから何とかしないと。。

月末には少し大きめのラウドスピーカーが届くので、次はその検証ですかね。それまでにもう一両、組み込みたいですね。

ところで、このC53の音、なかなか良いので、うちで販売しているデコーダーにデータをお付けしようかしら。。


2023年12月5日火曜日

3軸台車用イコライザーのその後

ブログでは お久しぶりです。ぢぢぃです。

日光モデルの3軸台車(TR-71、TR-73)用のイコライザー、以前から販売させていただいております。多くの皆様にご購入いただき、色々なご意見も頂戴しております。ありがとうございます。

改良版から車軸にフッ素樹脂を使うことで走行抵抗を大幅に軽減できたのですが、長時間走行で抵抗が増えるというご意見も数件届いております。

もちろん、当家のレイアウトでも同じような事象が確認できております。
なんでだろうかと、色々とモデリングをし直しては走行テストを重ねておるのですが、少しづつその原因がわかってきました。

ひとつは「イコライザーアームのガタツキ」です。これは難しい問題で、イコライザーアームが軽く動くようにするには、ボルスターとイコライザーアームの接続部に、ある程度のガタツキが必要なんです。軸に金属を使ったら?とかベアリングを使ったら?とかいろいろ考えたのですが、前者の場合は組み立てにかなりのスキルが必要になってしまいますし、後者は価格が倍くらいになってしまうこと(こんなサイズのベアリングはありませんが)なんで、どちらも現実的な解決方法ではないです。

じゃぁなんで遊びを作るとダメだったのか? という事を考えたのですが、おそらく支持点がある程度関係しているのではないかと考えました。

今までの製品では車軸を受ける部分(赤い線)と、ボルスターとの支持点(青い線)とが一直線ではないので、車体の重さが加わると、イコライザーアームが「ハの字」(右の図)になってしまっていました。

もう一点はクリアランスの問題と思われます。現行商品ではフッ素樹脂をカットしてイコライザーアームの車軸受け部分に差し込むわけですが、フッ素樹脂パイプをカットする際の少しの変形が抵抗に繋がってしまいます。組み立て時はゴニョゴニョして軽く回るようになっていても、時間が経てばフッ素樹脂パイプは変形した形にある程度元に戻ろうとするので、時間がたてば動きが渋くなるという感じと思います。

現行商品では組み立てるために車輪を抜かないといけないので、再組み立ての時に歪んで入れてしまうと、車輪が左右に振れてしまいます。これも走行抵抗の原因になります。

まとめると

①イコライザーアームのガタツキ
②車軸支持点とイコライザー支持点とのずれ
③軸受の渋さ
④フッ素樹脂パイプをカットするときのパイプの変形
⑤再圧入した車輪の振れ

と、5つも考えられる原因が上がってきました。

と、い・う・こ・と・で…。

再々アップデートして申し訳ありませんが、再々改良版を作りました。

①の改良点
ボルスターの形状を変更してイコライザーアームの振れを軽減させてみた。

②の改良点
イコライザーアームの軸受部分を外側へ張り出すような形状に変更し、車軸支持部と一直線上になるよう変更した。

③,④の改良点
車軸受け部分をC型に改良し、車軸を締め付けないよう工夫した。フッ素樹脂パイプもC型にカットすることで、車軸から車輪を抜かなくてもイコラーザーアームを取り付けられるようになった。

④の改良点
フッ素樹脂パイプをカットする治具の改善

カットする幅を1mmまで詰めたのと、パイプの変形を抑える出っ張りをつけた。
外側に別のカット治具を付け加えた(こっちの方がきれいに切れる)こちらも中心に出っ張りを設けてあり、パイプの変形が起こり辛いようにしています。

と、い・う・こ・と・で…。

さらに改良された製品を販売します。
光硬化樹脂も硬さを追求した今までの樹脂と異なり、ある程度柔軟性のある樹脂に変更しています。このタイプの樹脂には「黒」が無いので、製品は濃いめのグレーになります。
価格は据え置きです。よろしくお願いいたします。
左が再改良版、右が従来版

2023年11月18日土曜日

きづ模型工房 Youtubeチャンネルの次回動画の予告

 ESUから、LokProgrammerの新しいバージョンがリリースされました。

音量、音質の設定が最新版で、前回場はダイナミックサウンドコントロールという面白い機能。 次回の動画はこの新しいLokProgrammerの新機能を試してみた。というテーマで動画を制作する予定です。 果たして私に理解ができるのか!?

2023年10月18日水曜日

ニワ模型 カニ37

 

きづ模型工房特製完成品

ニワ模型 カニ37 価格100,000円(1点のみ) 


ニワ模型の客車キット「カニ37」を手に入れることができたので、「マニ31」と合わせて完成させました。

大田区蒲田で開催される鉄道模型ショーに間に合わせるために制作したので、作業途中の細かい写真は撮らずでした。

生地完成時の写真はこちら

左がマニ31、右がカニ37

マニは1960年頃、カニは1928年頃を想定し作成していますので、カニには尾灯が付きません。


で、双方ともマッハカラーをできるだけ使いたくて、マニはぶどう2号、カニはぶどう1号で塗装しました。今回はオーバーコートせず、マッハカラーの綺麗な光沢を生かした製品に仕上げています。

では完成写真を。

次はカニ37。

マッハのぶどう1号は昔はあんまり好きでは無かった。今回改めて吹いてみると、とても良い色合いで今更ながら好きになった。当時のことは生れてもおらず、ぶどう1号ってどんな色❓とか思ってましたけど。大宮の鉄道博物館は管内の照明があれなんで、正確な色が解らないんです。

博物館だから照明は暗めの電球色? というのはどうかと思う。京都みたいに屋外展示とか、明るめの照明とか考えてほしい。(紫外線対策だろうけど)


黒い車体はバック紙の影響をもろに受けます。本来ならバック紙を明るい目にして、カメラに反射する部分を黒で抑えるのが正しい商品撮影なんだけど。めんどくさいので黒いバック紙にした。

床下の表現具合。空気管や暖房管とか入れたらいいんだけど、価格も上がってしまうし、余計に重くなるので、このくらいあっさりしている方がいいです。
台車は日光のTR-71、当工房オリジナルのイコライザー完備です。

屋根はもう手に入らないジェイズのスウェード調塗料を使用しています。

妻ハシゴはキットの物は線が太いので、エコーモデルの物を使用しています。

ブログ村に参加しています

PVアクセスランキング にほんブログ村
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 車両加工へ
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 16番(HOゲージ)へ

オシ16のキットについて

 オシ16の車体キットですが…。 ブラスキットならFUJIモデルが出されていたのですが、再生産の声は聞こえず。 ペーパーキットは数社から出されていますが…。うちの内装キットを入れようと思うと相当苦労しなければならずで。 じゃぁうちでも作ろうかと思案しているのですが。 ブラスキット...